感染性胃腸炎(2012/02/06)

感染性胃腸炎は、ウイルスや細菌または寄生虫など多種多様な病原体による感染症です。冬から春に多発する感染性胃腸炎のほとんどはウイルスによるものです。 感染力が強いので十分お気をつけください。

症状

感染する病原体によって異なりますが、発熱、下痢、嘔吐、腹痛などが主な症状です。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎
ノロウイルスに感染すると1〜2日の潜伏期間を経て、嘔気、嘔吐、下痢を主な症状として発病します。一般的に症状は、軽症とされていますが、高齢者や乳児では脱水症状を起こす場合もあります。ウイルスは、患者が回復しても3〜7日程度、糞便の中に排泄されます。
ロタイウルスによる感染性胃腸炎
ロタウイルスに感染すると約2日の潜伏期間を経て、嘔吐、下痢、発熱を主な症状として発病します。特に乳幼児では、この3症状が揃って現われ、脱水症状となることもあります。また、せきや鼻水などの症状が現われることもあります。ウイルスは、患者が回復しても約3日程度、糞便の中に排泄されます。

感染経路

病原体により異なりますが、主に経口感染です。
ウイルスによる感染性胃腸炎では、次のような感染が考えられます。
・汚染された食品を生または十分な加熱をしないで食べた場合
・感染した患者の便や吐物などに触れた場合 ・感染した人が調理や配膳などして汚染された食品を食べた場合

予防方法

食中毒の一般的な予防の原則【@菌をつけないA菌を増やさないB菌を殺す】を心がけましょう。
ウイルスによる感染性胃腸炎では、次の項目にも注意してください。
手洗い、うがいの徹底
 排泄後、患者の看病や介護後、調理の前、食事の前、外出から帰宅したときなど。
吐物などを適切に処理
 ビニール手袋などを使用して処理し、汚染された場所は消毒(漂白剤など)します。
食品は十分に加熱
 食品は、中心温度が85℃以上で1分間以上加熱します。
タオルは、他の人との共用を避けましょう。
症状がある方は、食品の調理をできるだけ控えましょう。
 やむを得ず調理する場合は、素手で食品を触らずに、手袋や箸などを使用します。

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